浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0353A01: | こしてのちには。いかなる人。とかく申とも。疑心 |
J16_0353A02: | あるべからずとこそはおぼえ候へ。これを深心と申 |
J16_0353A03: | 候也。 |
J16_0353A04: | ●佛ハ謂ク報化ヲ指ス報化異ナレトモ同ク佛果ナルカ故ニ |
J16_0353A05: | ●乃至ハ四重ノ破人ノ中ニ前ノ三重ノ破人ヲ超越 |
J16_0353A06: | スルナリ謂ク一ニハ凡夫ノ異學異見二ニハ三賢二 |
J16_0353A07: | 乘三ニハ登地菩薩ナリ●或ハ願ヲタテ或ハソノ願 |
J16_0353A08: | ヲトキ或ハソノ説ヲ證シススメハ彌陀タテ釋迦ト |
J16_0353A09: | キ諸佛證誠シテ往生ヲ勸給ヘリトソ |
J16_0353A10: | 三に廻向發願心といふは。善導の釋にいはく。過去 |
J16_0353A11: | をよび今生の身口意業に。修するところの。世出世 |
J16_0353A12: | の善根。をよび他の一切の凡聖の。身口意業に修す |
J16_0353A13: | る所の。世出世の善根を隨喜して。この自他所修の |
J16_0353A14: | 善根をもて。ことごとくみな眞實の深信の心の中に |
J16_0353A15: | 廻向して。かの國にむまれんと願ずるなり又廻向發 |
J16_0353A16: | 願といふは。かならず决定の眞實心の中に廻向し |
J16_0353A17: | て。むまるることをうる思をなせ。この心ふかく信 |
J16_0353B18: | じて。なをし金剛のごとくにして。異學異見。別解 |
J16_0353B19: | 別行の人のために。動亂破壞せられざれといへり。 |
J16_0353B20: | この釋の心は。まづわが身につきて。さきの世。を |
J16_0353B21: | よび今生に。身にも口にも。つくりたらむ功德を。 |
J16_0353B22: | みなことことく極樂に廻向して。往生をねがふな |
J16_0353B23: | り。次にはわが身の事にても。人の事にても。この |
J16_0353B24: | 世の果報をもいのり。又おなじのちの世の事なりと |
J16_0353B25: | も。極樂ならぬ餘の淨土にむまれんとも。もしは都 |
J16_0353B26: | 率にむまれんとも。もしは人中天上にむまれんとも |
J16_0353B27: | ねがひ。かくのごとくかれにもこれにも。ことなる |
J16_0353B28: | 事に廻向する事なくして。一向極樂に往生せんと廻 |
J16_0353B29: | 向すべきなり。もしこの理をおもひさだめざらんさ |
J16_0353B30: | きに。この世のことをもいのり。あらぬ餘のかたへ |
J16_0353B31: | も廻向したる功德どもを。みな取り返して。いまは |
J16_0353B32: | ことことく往生の業になさんと廻向すべきなり。ま |
J16_0353B33: | た一切の善をみな極樂に廻向すべしと申せはとて。 |
J16_0353B34: | 念佛一門に歸して。一向に念佛を申さん人の。こと |