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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0350A01: 聞ニトリナシフルマフウルサキ心ヲシラテタタ外
J16_0350A02: サマノヒジリタルヲミテタトムトナリ●カキハナ
J16_0350A03: レテハカケハナレテナリ●コトカラハ骨抦ノ字
J16_0350A04: ナリ行集經ニ其骨相而不堪作王トモアリ今言
J16_0350A05: 心ハ樣子ナト云心ニテヨシアリケニモテナスト
J16_0350A06: ナリ
J16_0350A07: この心につきて四句の不同あるべし。一には外相は
J16_0350A08: たうとげにて内心は貴からぬ人あり。二には外相も
J16_0350A09: 内心も共に貴からぬ人あり。三には外相はたうとけ
J16_0350A10: もなくて内心はたうとき人あり。四には内外共に貴
J16_0350A11: き人あり。この四人が中に。さきの二人は。いまき
J16_0350A12: らふところの至誠心かけたる人なり。これを虚假の
J16_0350A13: 人となづくべし。のちの二人は。至誠心具したる人
J16_0350A14: なり。これを眞實の行者となづくべし。されば詮ずる
J16_0350A15: 所は。ただ内心にまことの心をおこして。外相をば
J16_0350A16: よくもあしくも。とてもかくてもあるべきかとおぼ
J16_0350A17: え候也。おほかたこの世をいとはん事も。極樂をね
J16_0350B18: がはん事も。人目ばかりをおもはで。まことの心を
J16_0350B19: おこすべきにて候也。是を至誠心と申なり。
J16_0350B20: ●トテモカクテモハ左右ノ字萬葉又取捨ノ字日本紀
J16_0350B21: リイカヤウニモシテ時ノ宜キニ隨フヘキトソ夕霧
J16_0350B22: ニトテモカクテモ宮ノ御タメコソイトオシケレ
J16_0350B23: 二に深心といは。善導の釋にいはく。深心といは。
J16_0350B24: すなはちこれ深く信ずる心なり。これに二種あり。
J16_0350B25: 一には决定してふかく。わが身は煩惱具足せる罪惡
J16_0350B26: 生死の凡夫なり。善根薄少にして。曠劫よりこのか
J16_0350B27: たつねに流轉して。出離の縁なしと。信ずへし。二
J16_0350B28: にはふかくかの阿彌陀佛の四十八願をもて。衆生を
J16_0350B29: 攝取し給。すなはち名號を稱すること。下十聲にい
J16_0350B30: たるまて。かの願に乘じて。さだめて往生する事を
J16_0350B31: うと信して。乃至一念もうたがふ事なきがゆへに深
J16_0350B32: 心となづく。又深心といふは。决定して心をたて
J16_0350B33: て。佛敎にしたがひて修行して。ながく疑心をのぞ
J16_0350B34: くなり。一切の別解別行。異學異見異執のために。

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