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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0348A01: トナリ●昨日今日マナコニサヘキリ等トハ涅槃
J16_0348A02: 經云今日雖存明日難保云云夫木鈔ニ安嘉門院四條
J16_0348A03: ナニトカハタノミタノマスメノマヘニアルモムナ
J16_0348A04: シキカケロフノヨヲ拾玉集厭離百首ノ中ニ慈鎭マ
J16_0348A05: トヒヌル昨日モ今日モ見シ人ノ夢ニナリ行ナカキ
J16_0348A06: ヨノ空キノフ見シ人モハカナク成ニケリ夜ノ間ニ
J16_0348A07: 散ル花ニマカセテハカナキニカサネテ物ノハカナ
J16_0348A08: キヤ風ノマヘナル槿ノ露新古今ニ藤原淸輔朝臣
J16_0348A09: 世中ハ見シモ聞シモハカナクテムナシキ空ノ煙ナ
J16_0348A10: リケリ
J16_0348A11: さきには聖道淨土の二門を心えわかちて。淨土の一
J16_0348A12: 門にいらせましますべき由を申候き。いまは淨土門
J16_0348A13: につきて行すべき樣を申へし。淨土に往生せんとお
J16_0348A14: もはん人は。安心起行と申て。心と行と相應すべき
J16_0348A15: 也。その心といふは。觀無量壽經にときて。もし衆
J16_0348A16: 生あて。わが國にむまれんとおもはんものは。三種
J16_0348A17: の心をおこしてすなはち往生す。なにをか三とす
J16_0348B18: る。一には至誠心。二には深心。三には廻向發願心
J16_0348B19: なり。三心を具せるものは。かならずかの國に生と
J16_0348B20: いへり。善導和尚この三心を釋していわく。はじめ
J16_0348B21: に至誠心。至といは。眞なり。誠といは。實なり。
J16_0348B22: 一切衆生の身口意業に。修する所の解行。かならず
J16_0348B23: 眞實心の中になすべきことをあかさんと思ふ。外に
J16_0348B24: は賢善精進の相を現じ。内には虚假をいだく事をえ
J16_0348B25: ざれ。内外明闇をえらはす。かならず眞實をもちゐ
J16_0348B26: よ。かるかゆへに至誠心となづくといへり。この釋
J16_0348B27: の心は。至誠心といは。眞實心なり。その眞實とい
J16_0348B28: は。身にふるまひ口にいひ心におもはん事。みなま
J16_0348B29: ことの心を具すべきなり。すなはち内はむなしくし
J16_0348B30: て。ほかをかざる心なきをいふなり。此心は。うき
J16_0348B31: よをそむきて。まことのみちにおもむくとおぼしき
J16_0348B32: 人人の中に。おほく用意すべき心ばヘにて候なり。
J16_0348B33: われも人も。いふはかりなきゆめの世を執するここ
J16_0348B34: ろのふかかりしなごりにて。ほどほどにつけて。名

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