浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0321A01: | ホドライナリ |
J16_0321A02: | 又敎阿彌陀佛申さく。さきに仰の侍つるやうに。夜 |
J16_0321A03: | 念佛申さんにはかならず起居候べきか。又念珠袈裟 |
J16_0321A04: | をとり侍べきかと。上人の給はく。念佛の行は行住 |
J16_0321A05: | 坐臥をきらはぬ事なれば。ふして申さんとも居て申 |
J16_0321A06: | さんとも。心にまかせ時によるへし。念珠をとり袈 |
J16_0321A07: | 裟をかくる事も。又折により躰にしたがふべし。た |
J16_0321A08: | だ詮する所。威儀はいかにもあれ。このたびかまへ |
J16_0321A09: | て往生せんとおもひて。まことしく念佛申さんのみ |
J16_0321A10: | ぞ大切なると仰られければ。敎阿彌陀佛。歡喜踊躍 |
J16_0321A11: | し合掌禮拜して。罷出にけり。翌日に法蓮房信空の |
J16_0321A12: | もとへゆきて暇ごひしけるに。昨日上人の授給へる |
J16_0321A13: | 决定往生の義とて申いたして。このたひの往生は。 |
J16_0321A14: | すこしも疑なきよしよろこび申て。東國へ下向しに |
J16_0321A15: | けり。其後上人の御まへにて。法蓮房この事を申い |
J16_0321A16: | だして。さる御事の侍けるにやと申されけれは。そ |
J16_0321A17: | の事なり。さる舊盜人と聞置て侍しほどに。對機説 |
J16_0321B18: | 法して侍き。一定心得たりけにこそ見えしかとぞ仰 |
J16_0321B19: | られける。 |
J16_0321B20: | ●サルハサヤウナルト云略言ナリ夕霧ニサルコト |
J16_0321B21: | モヤアリケン夫木鈔ニ戀歌ノ中ニ西行上人サルコ |
J16_0321B22: | トノアルナリケリト思ヒ出テ忍フ心ノ忍ヘトソ思 |
J16_0321B23: | フ●對機説法トハ夫所對ノ機類千殊ナレハ所説ノ |
J16_0321B24: | 敎法モ亦萬別ナリ彼本盜賊ナリシカハ其本業ニ遵 |
J16_0321B25: | シテシハラク念佛ノ安心ヲ敎ヘ給フ是ヲ對機説法 |
J16_0321B26: | ト云ナリ |
J16_0321B27: | ●玄義曰如來對機説法多種不同漸頓隨宜隱彰有異 |
J16_0321B28: | 敎阿。かの河村にくだりてすみ侍けるが。所勞つき |
J16_0321B29: | て終焉にのぞみけるに。同行にかたりていはく。わ |
J16_0321B30: | が往生は决定なり。これすなはちふかく上人のをし |
J16_0321B31: | へを信するゆへなり。往生のやうかならず上人に參 |
J16_0321B32: | して申べしと遺言して。正念たがはす合掌みだるる |
J16_0321B33: | 事なく。高聲念佛數十遍となへてをはりにけり。同 |
J16_0321B34: | 行やがて上洛して。遺言の次第くはしく上人に申け |