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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0319A01: フカヒナキハ言ニ足ヌト云意ナリ夕霧ニイフカヒ
J16_0319A02: ナクワカワカシキヤウニナトアリ●サリケナキヤ
J16_0319A03: ウトハサアリト見ユル氣色ナキヤウニナリ若菜上
J16_0319A04: ニサラヌカホニモテナシタレトナトアリ●カマヘ
J16_0319A05: テトハ巧搆テナリ結搆ノ義用心ト同意ナリ●人マ
J16_0319A06: タクトハ人全ノ字ナリ
J16_0319A07: 敎阿彌陀佛申さく。决定往生の法門こそ心得候ぬ
J16_0319A08: れ。すてにさとりきはめ侍り。この仰をうけ給はら
J16_0319A09: ざらましかは。このたひの往生はあぶなく候はま
J16_0319A10: し。但この仰のごとくにては。人の前にて念珠をく
J16_0319A11: り。口をはたらかす事は。あるましく候やらんと。
J16_0319A12: ●サトリハ解ノ字領解シテ只疑ノ晴タル分齊ナリ
J16_0319A13: 安心定マリタルヲ云ナリ●ウケ給ハラサラマシカ
J16_0319A14: バトハウケ給ハラズンバトナリ●ハタラカスハ動
J16_0319A15: ノ字ナリ
J16_0319A16: 上人の給はく。それ又僻韻なり。念佛の本意は常念
J16_0319A17: を詮とす。されは念念相續せよとこそすすめられた
J16_0319B18: れ。たとへは世間の人を見るに。おなし人なれとも
J16_0319B19: 豪憶あひわかれて。憶病の者になりぬれは。身のた
J16_0319B20: めくるしかるまじき。聊のいかりをもをぢをそれて
J16_0319B21: 迯かくる。豪の者になりぬれは。命をうしなふべき
J16_0319B22: こはき敵の。しかも迯かくれなはたすかるべきなれ
J16_0319B23: とも。すこしもをそれず。ひとしざりもせざるがこと
J16_0319B24: し。これがやうに。眞僞の二類あり。地躰いつはり
J16_0319B25: 性にして。かざる心あるものは。身のために要なき。
J16_0319B26: 聊の事をもかならずいつはりかざるなり。もとより
J16_0319B27: まことの心ありて虚言せぬものは。聊の矯餝して
J16_0319B28: は。身のためおほきにその益あるへき事なれども。
J16_0319B29: 身の利養をはかへりみず。底にまことありてすこし
J16_0319B30: もかざる心なし。これみな本性にうけてむまれたる
J16_0319B31: ところなり。そのまことの心のものの。往生せんと
J16_0319B32: おもひて念佛に歸したらんは。いか成所いか成人の
J16_0319B33: まへにて申とも。すこしもかざる心あるまじけれ
J16_0319B34: ば。これ眞實心の念佛にして。决定往生すべきなり。

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