浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0315A01: | ナリコトナルハ異ノ字ナリ別解別行ノ異執ヲ云 |
J16_0315A02: | ●ユユシキハ忌忌シキナリ●善導和尚ノ仰トハ疏 |
J16_0315A03: | ノ四重破人ノ釋ヲ指スナリ●アラヌスヂトハ無理 |
J16_0315A04: | ノ字ナリ是淨土ノ理ニアラヌ外ノ理ノ異學異見ノ |
J16_0315A05: | 人ヲ云ナリ●ソノ往生ノトハソコノ往生ノトソ |
J16_0315A06: | ●コノ世ヒトツノ事ニテハ候ハジトサキノ世モユ |
J16_0315A07: | カシクアハレニコソ思シラルル此詞若紫ニイカナ |
J16_0315A08: | ル契ニカミタテマツリソメシヨリ哀ニ思ヒキコユ |
J16_0315A09: | ルモアヤシキマテ此世ノコトニハオホエ侍ヌナド |
J16_0315A10: | ドアリ●定ナキ世ノハカナサニテ不覺ニ我身ハ先 |
J16_0315A11: | タチソコノ往生ハシバシヲクレサセ給フトモ終ニ |
J16_0315A12: | ハ參リ合フベキニトソ |
J16_0315A13: | この御文の趣をふかく心にそめて。念佛をこたらず |
J16_0315A14: | して。つゐにめでたき往生をとげにけるとなむ。 |
J16_0315A15: | 畫圖 |
J16_0315A16: | 仁和寺にすみける尼。上人にまいりて申やう。みづ |
J16_0315A17: | から千部の法華經をよむべきよし。宿願の事ありて |
J16_0315B18: | 七百部はすでによみをはれり。しかるにとしすてに |
J16_0315B19: | たけ侍ぬ。のこりの功いかにしてをへ侍へしともお |
J16_0315B20: | ぼえ侍らすと。なげき申けれは。としたけたまへる |
J16_0315B21: | 御身にはめでたく七百部まではよみ給へるものか |
J16_0315B22: | な。のこりをは。一向念佛になされ候へしとて。念 |
J16_0315B23: | 佛の功能をとききかせられけれは。そののちは法華 |
J16_0315B24: | 經讀誦をとどめて。一向專稱してとし月をへて。す |
J16_0315B25: | でに往生をとげにけり。 |
J16_0315B26: | ●此比男女道俗持經者トテ彼經讀誦スルヲ專ニス |
J16_0315B27: | ル類世ニ多カリキ伊豆國走湯山ノ尼法音ハ二位禪 |
J16_0315B28: | 尼ノ經師右大將家日課誦經ノ代官一生不犯ノ持經 |
J16_0315B29: | 者ナリシ東鑑治承四年ノ紀ナドアリ |
J16_0315B30: | 丹後國志樂の庄に。彌勒寺といふ山寺の一和尚なり |
J16_0315B31: | ける僧の。むかしは天台山の學徒。のちには遁世し |
J16_0315B32: | て。上人の弟子となりて一向に念佛して。五條の坊 |
J16_0315B33: | 門富小路にすみけるが。ひるねしける夢に。そらに |
J16_0315B34: | 紫雲そびけり。中に一人の尼あり。まことに心よげ |