浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0314A01: | すさまに。とげさせまいらせ候はばやとこそは。ふ |
J16_0314A02: | かく念じまいらせ候へ。もしこの心ざしまことなら |
J16_0314A03: | ば。いかてか御たすけにもならで候へき。たのみお |
J16_0314A04: | ぼしめざるべきにて候。おほかたは申いて候しひと |
J16_0314A05: | ことばに。御心をとどめさせおはします事も。この世 |
J16_0314A06: | ひとつの事にて候はしと。さきの世もゆかしくあは |
J16_0314A07: | れにこそ。思しらるる事にて候へば。うけ給候ごと |
J16_0314A08: | く。此たびまことにさきだだせおはしますにても。 |
J16_0314A09: | 又おもはずにさきだちまいらせ候事になるさだめな |
J16_0314A10: | さにて候とも。つゐに一佛淨土にまいりあひまいら |
J16_0314A11: | せ候はん事。うたがひなくおぼえ候。ゆめまぼろし |
J16_0314A12: | のこの世にて。いま一度など思申候事は。とてもか |
J16_0314A13: | くても候なん。これをば一すぢにおぼしめしすて |
J16_0314A14: | て。いとどもふかくねかふ御心をもまし。御念佛を |
J16_0314A15: | もはげませをはしまして。かしこにてまたんとおぼ |
J16_0314A16: | しめすべく候。乃至もしむげによはくならせおはしま |
J16_0314A17: | したる御事にて候はは。これは事ながく候へく候。 |
J16_0314B18: | えうをとりて。つたへまいらせさせおはしますへく |
J16_0314B19: | 候。うけ給候ままに。なにとなくあはれにおぼえて。 |
J16_0314B20: | をしかへし又申候なり。已上略抄 |
J16_0314B21: | ●尼聖如未檢 |
J16_0314B22: | ●聖如房語燈錄ニハ正如ト書リ●返返アサマシク |
J16_0314B23: | 候ヘトハ哀レニ痛シクオホストナリ●タタ例ナラ |
J16_0314B24: | ヌ御事トハ病ヲ受テ氣色ツネニカハレルヲ云例ナ |
J16_0314B25: | ラヌハ不例ノ字ナリ違例ト同意ナリ●オホツカナ |
J16_0314B26: | クハ萬葉ニ鬱悒又鬱束無ト書リ夕霧ニナヲカク |
J16_0314B27: | オボツカナクオボシワビテナドアリ心モトナキナ |
J16_0314B28: | リ●イブセサハ萬葉ニ垂乳根子之母我養蠶乃眉隱 |
J16_0314B29: | 馬聲蜂音石花蜘蟵荒鹿異母二不相而ト又悒憤ノ字 |
J16_0314B30: | 鬱ノ字ヲモ書タリ一書ニハ不審トモカケリ源氏ニ |
J16_0314B31: | セチニイブセキオリオリ明石抄ニ氣ノクツシタルオ |
J16_0314B32: | リナリ桐壺ニイブセサ目案ニ心モトナキナリイブ |
J16_0314B33: | カシウモ同心ナリ賢木ニハルケンカタナクオボシ |
J16_0314B34: | ワタル抄ニ思晴サンカタナク也●サトリハ解ノ字 |