浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0310A01: | えて感涙をもよほしきとぞかたり給ける。二念數を |
J16_0310A02: | しいだしたるは。この阿波介にてなん侍なり。かの |
J16_0310A03: | 阿波介。百八の念珠を二連もちて念佛しけるに。そ |
J16_0310A04: | のゆへを人たづねければ。弟子ひまなく上下すれ |
J16_0310A05: | は。その緖つかれやすし。一連にては念佛を申し。 |
J16_0310A06: | 一連にては數をとりて。つもる所の數を弟子にとれ |
J16_0310A07: | は。緖やすまりてつかれさるなりと申けれは。上人 |
J16_0310A08: | きき給て。なに事もわが心にそみぬる事には才覺が |
J16_0310A09: | いでくるなり。阿波介。きはめて性鈍にその心をろ |
J16_0310A10: | かなれとも。往生の一大事心にそみぬるゆへに。か |
J16_0310A11: | かる事をも案し出けるなり。まことにこれたくみな |
J16_0310A12: | りとそほめ仰られける。 |
J16_0310A13: | 畫圖 |
J16_0310A14: | ●阿波介ハ秘傳抄ニ伏見ノ郷ニ居住セシ惡人ナリ |
J16_0310A15: | シト發心ノ因縁ナド委ク載ラル見聞ニ出スガ如シ |
J16_0310A16: | 職員令ニ陰陽師六人掌占筮相地也トアテ天子 |
J16_0310A17: | ノ御トヲ掌ルモノナリサレド今此陰陽師トハ當 |
J16_0310B18: | 時モ占ヲ營トシテ世ヲ渡ルモノノ類ナルベシ唐土 |
J16_0310B19: | ノ賣卜ト云ニ同事ナリ●サスガハ石流ノ字ナリ |
J16_0310B20: | 晉孫楚ガ故事常ノ如シ志ノイミシク尤ラシキヲ云 |
J16_0310B21: | 若菜上ニサスガニモトノ心バヘモウシナハズトア |
J16_0310B22: | リ●ユユシクハキトシテ恐多キナリ第七卷ニ注シ |
J16_0310B23: | ヌ●弟子ハ親粒ト云ニ對シテ云 |
J16_0310B24: | ●孫楚隱居セント思ヒテ王濟ニ謂テ石ニ枕シ流ニ漱ガントスト言ントシテ誤テ石ニ漱キ流ニ枕サント云ヘリ王濟ガ曰ク流ハ枕ニスベカラズ石ハ漱ベカラズト孫楚ガ曰ク流ニ枕スルハ其耳ヲ洗ハントス石ニ漱ハ其齒ヲ厲ント欲スト云ヘリ |
J16_0310B25: | 上人かたりての給はく。淨土の法門を學する住山者 |
J16_0310B26: | ありき。示云。われすでに此敎の大旨を得たり。し |
J16_0310B27: | かれとも信心いまたおこらず。いかにしてか信心お |
J16_0310B28: | こすへきとなげきあはせしにつきて。三寳に祈請す |
J16_0310B29: | へきよし敎訓をくはへて侍しかは。かの僧はるかに |
J16_0310B30: | 程へてきたりていはく。御をしへにしたがひて祈請 |
J16_0310B31: | をいたし侍しあひだ。あるとき東大寺に詣たりし |