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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0308A01: のみちにはひとへに念佛すくれたる事にて候なり。
J16_0308A02: しかるに往生のみちにうとき人の申すやうは。餘の
J16_0308A03: 眞言止觀の行にたへざる人のやすきままのつとめに
J16_0308A04: てこそ念佛はあれと申はきはめたるひがことにて
J16_0308A05: 候。そのゆへは彌陀の本願にあらざる餘行をきらひ
J16_0308A06: すて。又釋尊の付屬にあらざる行をはえらひとと
J16_0308A07: め。又諸佛の證誠にあらざる行をはやめをさめて。
J16_0308A08: いまはただ彌陀の本願にまかせ。釋尊の付屬によ
J16_0308A09: り。諸佛の證誠にしたがひて。をろかなるわたくし
J16_0308A10: のはからひをやめて。これらのゆへつよき念佛の行
J16_0308A11: をつとめて。往生をはいのるべしと申にて候なり。
J16_0308A12: されば惠心僧都の往生要集に。往生の業には念佛を
J16_0308A13: 本とすと申たるこの心なり。いまはたた餘行をとと
J16_0308A14: めて一向に念佛にならせ給べし。念佛にとりても一
J16_0308A15: 向專修の念佛が目出たき事にて候なり。其むね三昧
J16_0308A16: 發得の善導の觀經疏に見えたり。又雙卷經に。一向
J16_0308A17: 專念無量壽佛といへり。一向の言は二向三向に對し
J16_0308B18: て。ひとへに餘の行をえらひてきらひのそく心な
J16_0308B19: り。君達などの御いのりのれうにも念佛がめてたく
J16_0308B20: 候。往生要集にも。餘行の中に念佛すぐれたるよし
J16_0308B21: 見えたり。又傳敎大師の七難消滅の法にも。念佛を
J16_0308B22: つとむべしと見えて候。おほよそ現世後生の御つと
J16_0308B23: め。なにごとかこれにすき候べきや。いまはただ一
J16_0308B24: 向專修の但念佛者にならせおはしますべく候。已上略抄
J16_0308B25: これによりて。專修念佛の御こころざし。ふた心な
J16_0308B26: かりけるとなむ。
J16_0308B27: 畫圖
J16_0308B28: ●攝政關白ノ正妻宣下ヲ蒙テ北政所ト云宣下ナキ
J16_0308B29: ハ此稱ナシ女ハ陰ナルガ故ニ北政所ト云雜談集政所
J16_0308B30: トハ政務ヲ取行フ所ナリ●信伏ハ仰信歸伏ナリ
J16_0308B31: ●御返事云トハ西方指南鈔親鸞ニ此御返事九月十六
J16_0308B32: 日トアリ語燈錄ニ彼御返事ニ二通アリトイヘリ具
J16_0308B33: ニ第廿二卷ニ注シヌ●ヤウヤウノ行語燈錄ニ樣樣
J16_0308B34: ノ字ナリ源氏ニオカシキヤウヤウノミ物ナリケ

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