浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| J16_0301A01: | し。又云。此義を心えわかぬ人にこそあめれ。佛の |
| J16_0301A02: | 本願をばうたがはねども。我心のわるければ往生か |
| J16_0301A03: | なはじと申あひたるが。やがて本願をうたがふにて |
| J16_0301A04: | 侍也。さやうに申たちなは。いか程までか佛の本願 |
| J16_0301A05: | にかなふべしとかしり侍べき。それをわきまへざら |
| J16_0301A06: | んにとりては。心のわるさはつきせぬ事にてこそあ |
| J16_0301A07: | らんずれば。いまは往生してんと思たつ世はあるま |
| J16_0301A08: | じ。佛の御力をばいか程とかはしる。これにすぎて |
| J16_0301A09: | 佛の願をうたがふ事はいかがあるべき。又云。ただ |
| J16_0301A10: | 心の善惡をもかへりみず。つみの輕重をもわきまへ |
| J16_0301A11: | ず。心に往生せんと思て。くちに南無阿彌陀佛とと |
| J16_0301A12: | なへば。こゑにつきて决定往生の思をなすべし。そ |
| J16_0301A13: | の决定心によりて。すなはち往生の業はさだまるな |
| J16_0301A14: | り。又云。かく心えぬればやすきなり。往生は不定 |
| J16_0301A15: | に思へば。やがて不定になり。一定と思へば。やが |
| J16_0301A16: | て一定する事也。又云。深信といは。かの佛の本願 |
| J16_0301A17: | はいかなる罪人をもすてず。ただ名號をとなふる |
| J16_0301B18: | 一聲までに。决定して往生すとふかくたのみて。す |
| J16_0301B19: | こしのうたがひもなきを申なり。又云。つみつくる |
| J16_0301B20: | をもすて給はねば。心にまかせてつくらんもくるし |
| J16_0301B21: | かるまじ。一念にも往生すなれば。念佛はおほく申 |
| J16_0301B22: | さずともありなんと。あしく心うる人のいできて。 |
| J16_0301B23: | つみをばゆるし。念佛をばせいするやうに申なす |
| J16_0301B24: | が。返返もあさましく候なり。あくをすすめ善をと |
| J16_0301B25: | どむる佛法はいかがあるべき。 |
| J16_0301B26: | ●往生大要抄一卷大師ノ製作ニテ和文也 |
| J16_0301B27: | 畫圖 |
| J16_0301B28: | ●勇猛強盛ハタケクイサミテツヨクサカンナルナ |
| J16_0301B29: | リ此ハ蓮華谷明遍僧都ノ義也勝願院云彼強盛義 |
| J16_0301B30: | 有嫌機咎云云具ニハ傳通記等ニ見エタリ●ハフ |
| J16_0301B31: | ニマカセテフルマヘバトハ語燈錄ニハ法ニ任セテ |
| J16_0301B32: | トアリ九變云聖君任法而不任智任數而不任 |
| J16_0301B33: | 説ト按スルニ法ニ任スルハヨカルベケレド過タ |
| J16_0301B34: | ルハ猶如不及ト云心ニテイカニ法ナレバトテ過 |