浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0299A01: | るることをう。佛の本願によるが故にと。しづかに |
J16_0299A02: | おもんみれは善導の觀經の疏は。是西方の指南行者 |
J16_0299A03: | の目足なり。しかれはすなはち西方の行人。かなら |
J16_0299A04: | ずすべからく珍敬すべし。就中毎夜の夢の中に僧あ |
J16_0299A05: | りて玄義を指授せり。僧といふはをそらくはこれ彌 |
J16_0299A06: | 陀の應現なり。しからばいふべしこの疏は彌陀の傳 |
J16_0299A07: | 説なりと。いかにいはんや大唐に相傳していはく。 |
J16_0299A08: | 善導はこれ彌陀の化身なりと。しからばいふべしこ |
J16_0299A09: | の文はこれ彌陀の直説なりと。すでにうつさんとお |
J16_0299A10: | もはんものは。もはら經法のごとくせよといへり。 |
J16_0299A11: | 此ことばまことなるかな。あふぎて本地をたづぬれ |
J16_0299A12: | は四十八願の法王なり。十劫正覺のとなへ念佛にた |
J16_0299A13: | のみあり。ふして垂迹をとふらへば專修念佛の導師 |
J16_0299A14: | なり。三昧正受のことば往生にうたかひなし。本迹 |
J16_0299A15: | ことなりといへども化導これ一なり。ここに貧道む |
J16_0299A16: | かし此典を披閲して粗素意をさとれり。たち所に餘 |
J16_0299A17: | 行をとどめてここに念佛に歸す。それよりこのかた |
J16_0299B18: | 今日にいたるまて。自行化他ただ念佛を事とす。然 |
J16_0299B19: | 間まれに津をとふものには。しめすに西方の通津を |
J16_0299B20: | もてし。たまたま行をたつぬるものには。をしゆる |
J16_0299B21: | に念佛の別行をもてす。これを信するものはおほ |
J16_0299B22: | く。信せざるものはすくなし。已上略抄念佛を事とし往 |
J16_0299B23: | 生をこひねがはん人。あに此書をゆるかせにすべけ |
J16_0299B24: | んや。 |
J16_0299B25: | 畫圖 |
J16_0299B26: | ●貧竆困乏ミナ財寳ノ少キナリ●高ハ褒テ云詞ナ |
J16_0299B27: | リ高クスクレタル才能ナリ大經ノ上云高才勇哲與 |
J16_0299B28: | 世超異劉孝標力辨命論ニ云高才而無貴仕饕 |
J16_0299B29: | 餮而居大位●珍ハ貴也重也寳也貴ミ重ンジテ |
J16_0299B30: | 大切ニ敬ベシトゾ遺敎經ニ當尊重珍敬波羅提木 |
J16_0299B31: | 叉ト●大唐相傳トハ唐ノ傳記ミナ此由ヲ載タリ |
J16_0299B32: | トソ或ハ唐ノ世ニカク云傳タリト云事ナルヘシ其 |
J16_0299B33: | 事實ハ序分ニ注シヌ●モハラ經法ノコトクセヨト |
J16_0299B34: | ハ疏ノ中ニ自此誡有テ一句一字不可加減ト云 |