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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0299A01: るることをう。佛の本願によるが故にと。しづかに
J16_0299A02: おもんみれは善導の觀經の疏は。是西方の指南行者
J16_0299A03: の目足なり。しかれはすなはち西方の行人。かなら
J16_0299A04: ずすべからく珍敬すべし。就中毎夜の夢の中に僧あ
J16_0299A05: りて玄義を指授せり。僧といふはをそらくはこれ彌
J16_0299A06: 陀の應現なり。しからばいふべしこの疏は彌陀の傳
J16_0299A07: 説なりと。いかにいはんや大唐に相傳していはく。
J16_0299A08: 善導はこれ彌陀の化身なりと。しからばいふべしこ
J16_0299A09: の文はこれ彌陀の直説なりと。すでにうつさんとお
J16_0299A10: もはんものは。もはら經法のごとくせよといへり。
J16_0299A11: 此ことばまことなるかな。あふぎて本地をたづぬれ
J16_0299A12: は四十八願の法王なり。十劫正覺のとなへ念佛にた
J16_0299A13: のみあり。ふして垂迹をとふらへば專修念佛の導師
J16_0299A14: なり。三昧正受のことば往生にうたかひなし。本迹
J16_0299A15: ことなりといへども化導これ一なり。ここに貧道む
J16_0299A16: かし此典を披閲して粗素意をさとれり。たち所に餘
J16_0299A17: 行をとどめてここに念佛に歸す。それよりこのかた
J16_0299B18: 今日にいたるまて。自行化他ただ念佛を事とす。然
J16_0299B19: 間まれに津をとふものには。しめすに西方の通津を
J16_0299B20: もてし。たまたま行をたつぬるものには。をしゆる
J16_0299B21: に念佛の別行をもてす。これを信するものはおほ
J16_0299B22: く。信せざるものはすくなし。已上略抄念佛を事とし往
J16_0299B23: 生をこひねがはん人。あに此書をゆるかせにすべけ
J16_0299B24: んや。
J16_0299B25: 畫圖
J16_0299B26: ●貧竆困乏ミナ財寳ノ少キナリ●高ハ褒テ云詞ナ
J16_0299B27: リ高クスクレタル才能ナリ大經ノ上云高才勇哲與
J16_0299B28: 世超異劉孝標力辨命論ニ云高才而無貴仕饕
J16_0299B29: 餮而居大位●珍ハ貴也重也寳也貴ミ重ンジテ
J16_0299B30: 大切ニ敬ベシトゾ遺敎經ニ當尊重珍敬波羅提木
J16_0299B31: 叉ト●大唐相傳トハ唐ノ傳記ミナ此由ヲ載タリ
J16_0299B32: トソ或ハ唐ノ世ニカク云傳タリト云事ナルヘシ其
J16_0299B33: 事實ハ序分ニ注シヌ●モハラ經法ノコトクセヨト
J16_0299B34: ハ疏ノ中ニ自此誡有テ一句一字不可加減ト云

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