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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0298A01: り。何をもてかしることをうるとならば。すなはち
J16_0298A02: 願成就の文に。又彼菩薩乃至成佛まて惡趣にかへら
J16_0298A03: ずといへる是なり。又極樂の人天。すでに一人とし
J16_0298A04: て三十二相を具せざる者あることなし。正にしるべ
J16_0298A05: し是則具三十二相の願を成就せるなり。何をもてか
J16_0298A06: しることをうるとならば。すなはち願成就の文に。彼
J16_0298A07: 國にむまるるもの。みなことことく三十二相を具足
J16_0298A08: すと云へる是なり。かくの如くはじめ無三惡趣の願
J16_0298A09: より。をはり得三法忍の願にいたるまで。一一の誓
J16_0298A10: 願みなもて成就し給へり。第十八の念佛往生の願あ
J16_0298A11: にひとりもて成就せざらんや。然則念佛の人みなも
J16_0298A12: て往生す。何をもてかしることをうるとならば。す
J16_0298A13: なはち念佛往生の願成就の文に。もろもろの衆生あ
J16_0298A14: りて。其名號をききて信心歡喜して。乃至一念至心
J16_0298A15: に廻向して彼國にむまれんと願すれは則往生する
J16_0298A16: ことを得て。不退轉に住すといへる是也。をよそ四
J16_0298A17: 十八願をもて淨土を莊嚴せり。花池寳閣願力にあら
J16_0298B18: ずといふことなし。なんぞ其中にをいて。ひとり念
J16_0298B19: 佛往生の願を疑惑すべきや。しかのみならず一一の
J16_0298B20: 願のをはりに。もししからずは正覺をとらじといへ
J16_0298B21: り。しかるに阿彌陀佛成佛してよりこのかた。今に
J16_0298B22: をきて十劫也。成佛のちかひすでにもて成就し給へ
J16_0298B23: り。まさに知るべし一一の願むなしくまうくべから
J16_0298B24: ず。故に善導のたまはく。彼佛今現に世にましまし
J16_0298B25: て成佛し給へり。まさに知るべし本誓重願むなしか
J16_0298B26: らずといふことを。衆生稱念すればかならず往生を
J16_0298B27: う。已上それ速に生死をはなれんとおもはは。二種の
J16_0298B28: 勝法の中に。しばらく聖道門をさしをきて。えらひ
J16_0298B29: て淨土門にいれ。淨土門にいらんと思はは。正雜二
J16_0298B30: 行の中に。しばらくもろもろの雜行をなげすてて。
J16_0298B31: えらひて正行に歸すべし。正行を修せんとおもはば。
J16_0298B32: 正助二業の中になを助業を傍にして。えらひて正定
J16_0298B33: をもはらにすべし。正定の業といふは。すなはちこ
J16_0298B34: れ佛の御名を稱ずる也。名を稱すればかならずむま

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