浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0278A01: | シ得タリト云モ上界ヲ依地トシテ能能心定マリテ |
J16_0278A02: | 上界ノ天ノ心ニ成リタルヲソ定心發得トハ云ナリ |
J16_0278A03: | サレハ欲界ヲハ都テ散地ト云初禪已上ハ常ニ定心 |
J16_0278A04: | ト相應スレハ四禪トモ四靜慮トモ云ナリ倶舍等ノ |
J16_0278A05: | 論判定レル掟ナリ●キヲヒハ競ノ字ナリ |
J16_0278A06: | その後は。僧都 かく上人に歸し。專修の行をこた |
J16_0278A07: | りなかりけるが。念珠をはやくくりて。數遍おほき |
J16_0278A08: | 事をは。不實のきはまりなりとて。おほきに不受せ |
J16_0278A09: | られけるに。あるとき修行者一人きたりて。毎日の |
J16_0278A10: | 念佛は。いかほどをか所作とさだむべく候らんとた |
J16_0278A11: | づね申けるに。御房はいくら程を申さるるぞと。か |
J16_0278A12: | へしとはれければ。毎日百萬遍を申よしを答ふるに。 |
J16_0278A13: | 例の不實のものよとて。返答にも及ばずして。うち |
J16_0278A14: | へいられにければ。修行者も歸にけり。僧都ちとま |
J16_0278A15: | いろみ給へる夢に。貴氣なる僧きたりてつげての給 |
J16_0278A16: | はく。毎日百萬遍の行者を。いひさまたげぬる事。 |
J16_0278A17: | はなはだしかるべからずとて。もてのほかなる氣色 |
J16_0278B18: | にて。われはこれ善導なりと仰らると見ておとろき |
J16_0278B19: | ぬ。遍身にあせながれ。胸さはぎて。心のをきどこ |
J16_0278B20: | ろなきまで。かなしくおほえて。時尅いくほどをへ |
J16_0278B21: | ざりければ。かの修行者をよびかへして。このよし |
J16_0278B22: | をかたり。前非をくゐんために。人を方方にわかち |
J16_0278B23: | つかはしてをはせられ。高野中をたづねさせらるる |
J16_0278B24: | に。つゐにゆきがたをしらずなりにけり。僧都申さ |
J16_0278B25: | れけるは。日來はやぐりの數遍を不受する事佛意に |
J16_0278B26: | そむけるゆへに。化人のつげしめされけるなり。實 |
J16_0278B27: | の修行者にはあらざりけりとて。其後はみづから |
J16_0278B28: | も。つねに百萬遍の數遍をぞせられける。僧都の夢 |
J16_0278B29: | 想をもちてこれを思に上人數遍をすすめ給へる事。 |
J16_0278B30: | あに和尚の尊意にかなはざらんや。ただあふぎて信 |
J16_0278B31: | をとるへし。をろかなる心をもちて。これをあざけ |
J16_0278B32: | る事なかれ。 |
J16_0278B33: | 畫圖 |
J16_0278B34: | ●不受ハイキトホリテウケカハヌナリ第四卷ニ注 |