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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0278A01: シ得タリト云モ上界ヲ依地トシテ能能心定マリテ
J16_0278A02: 上界ノ天ノ心ニ成リタルヲソ定心發得トハ云ナリ
J16_0278A03: サレハ欲界ヲハ都テ散地ト云初禪已上ハ常ニ定心
J16_0278A04: ト相應スレハ四禪トモ四靜慮トモ云ナリ倶舍等ノ
J16_0278A05: 論判定レル掟ナリ●キヲヒハ競ノ字ナリ
J16_0278A06: その後は。僧都 かく上人に歸し。專修の行をこた
J16_0278A07: りなかりけるが。念珠をはやくくりて。數遍おほき
J16_0278A08: 事をは。不實のきはまりなりとて。おほきに不受せ
J16_0278A09: られけるに。あるとき修行者一人きたりて。毎日の
J16_0278A10: 念佛は。いかほどをか所作とさだむべく候らんとた
J16_0278A11: づね申けるに。御房はいくら程を申さるるぞと。か
J16_0278A12: へしとはれければ。毎日百萬遍を申よしを答ふるに。
J16_0278A13: 例の不實のものよとて。返答にも及ばずして。うち
J16_0278A14: へいられにければ。修行者も歸にけり。僧都ちとま
J16_0278A15: いろみ給へる夢に。貴氣なる僧きたりてつげての給
J16_0278A16: はく。毎日百萬遍の行者を。いひさまたげぬる事。
J16_0278A17: はなはだしかるべからずとて。もてのほかなる氣色
J16_0278B18: にて。われはこれ善導なりと仰らると見ておとろき
J16_0278B19: ぬ。遍身にあせながれ。胸さはぎて。心のをきどこ
J16_0278B20: ろなきまで。かなしくおほえて。時尅いくほどをへ
J16_0278B21: ざりければ。かの修行者をよびかへして。このよし
J16_0278B22: をかたり。前非をくゐんために。人を方方にわかち
J16_0278B23: つかはしてをはせられ。高野中をたづねさせらるる
J16_0278B24: に。つゐにゆきがたをしらずなりにけり。僧都申さ
J16_0278B25: れけるは。日來はやぐりの數遍を不受する事佛意に
J16_0278B26: そむけるゆへに。化人のつげしめされけるなり。實
J16_0278B27: の修行者にはあらざりけりとて。其後はみづから
J16_0278B28: も。つねに百萬遍の數遍をぞせられける。僧都の夢
J16_0278B29: 想をもちてこれを思に上人數遍をすすめ給へる事。
J16_0278B30: あに和尚の尊意にかなはざらんや。ただあふぎて信
J16_0278B31: をとるへし。をろかなる心をもちて。これをあざけ
J16_0278B32: る事なかれ。
J16_0278B33: 畫圖
J16_0278B34: ●不受ハイキトホリテウケカハヌナリ第四卷ニ注

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