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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0269A01: いづれの時にか菩提の正路に向べき。就中一生涯の
J16_0269A02: さだまりなき事夢のごとし幻のごとし。五盛陰の待
J16_0269A03: ことある。旦とやせん暮とやせん。しかるに煩惱内
J16_0269A04: にもよほし。惡縁外にひきて。このことはりにおどろ
J16_0269A05: く輩すくなく。その勤をいたすたくひまれなり。頓死
J16_0269A06: またくわかきによらず。重病かならずしも老を待こ
J16_0269A07: となし。誰かさためん今日その日にあらすとは。爭
J16_0269A08: しらん我身その類にあらすとは。無常のつけ忽にき
J16_0269A09: たり。有爲のすがたながくかくれぬれば。一善のた
J16_0269A10: くはへもなきによりて。はやく三途の底に墮しぬ。
J16_0269A11: 過去漫漫の流轉すでにかくのごとし。未來永永の輪
J16_0269A12: 廻又然べし。いそぎて出離の要術を求めよ。更に生
J16_0269A13: 死の妄報に着することなかれ。爰に彌陀の念佛は。
J16_0269A14: 諸敎所讃多在彌陀。大恩敎主すでにこの佛を稱讃し
J16_0269A15: たまふ。彌陀一敎利物偏增。末代の我等最かの國を
J16_0269A16: 欣べし。誠是末代相應の要法。凡夫易行の直道なる
J16_0269A17: 者歟。このゆへに初心の行者のために。念佛の簡要
J16_0269B18: をしるして。分て七段として。もて九品を期す。已上取詮
J16_0269B19: とぞかかれたる。
J16_0269B20: 畫圖
J16_0269B21: ●指南車ハ黄帝ニ起リ周公又越裳氏カ爲ニ賜フミ
J16_0269B22: ナ方ヲ示シテ迷ヲ去レルトナリ史記本紀●嘉祥中論疏
J16_0269B23: 云有斯五陰衆苦熾盛名五盛陰苦又此五陰
J16_0269B24: 盛貯衆苦名五盛陰苦此解雖就苦釋盛字
J16_0269B25: 而非特八苦時加盛言舊譯經中毎呼五陰名
J16_0269B26: 五盛陰盛言凡五陰行相熾盛故云五盛陰若依
J16_0269B27: 舊譯五盛陰苦者猶云五陰苦增一阿含經十七
J16_0269B28: 何爲擔謂五盛陰是ト音義指歸云漢來翻經爲
J16_0269B29: 陰至晉僧叡改爲衆至唐三藏改爲蘊今此ニ
J16_0269B30: 言ハ色受想行識ノ五陰假ニ和合シテ人身アルニ似
J16_0269B31: タリ其離散セン事旦暮定メカタシトナリ待コトア
J16_0269B32: ルハ有待ノ字天台南山等ノ書ニ往往也資持記下一之一
J16_0269B33: 云鈔云識心具縛色質有待行宗記云身名有待
J16_0269B34: 必假資縁ト●漫漫ハ水ノ廣大ナル貌楊子雲カ甘

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