浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0267A01: | とやおほしめされけん。ある時詠し給けるは。 |
J16_0267A02: | 極樂にまたわか心ゆきつかす |
J16_0267A03: | ひつしのあゆみしばしととまれ |
J16_0267A04: | ●此歌新古今ニノセテ述懷ノ歌ノ中ニトアリ上ノ |
J16_0267A05: | 五ツ文字ヲ極樂ヘトイヘリ |
J16_0267A06: | 浮生を輕くし思を淨刹にかけ給事。ひとへに上人諷 |
J16_0267A07: | 諫のゆへなりければ。歸敬他にことにして。上人遷 |
J16_0267A08: | 化の時は哀傷にたへず。最初の引接を待よし。中陰 |
J16_0267A09: | の作善に諷誦文をささけられ。報恩謝德の儀ねんこ |
J16_0267A10: | ろなりけり。されは御臨終の後。或人の夢に示され |
J16_0267A11: | けるは。さしも苦勞せし顯密の稽古は。物の用にも |
J16_0267A12: | たたず。時時せし空觀と稱名念佛ばかりぞ。後世の |
J16_0267A13: | 資糧とはなりたるとそ仰られける。 |
J16_0267A14: | 畫圖 |
J16_0267A15: | ●哀傷ハ二字トモニカナシムナリ詩ノ小雅ニ我心 |
J16_0267A16: | 傷悲莫知我哀●サシモトハ大小ト云ニ同意ナ |
J16_0267A17: | リ多クモ少クモ樣樣ニ功ヲ勞スルナリ大小ノ字禪 |
J16_0267B18: | 錄ニ往往ナリ俗ニサホドマテモナト云心ナリ●稽 |
J16_0267B19: | 古トハ書經ニ稽古帝舜トアリ古風ヲ考行フ安國注 |
J16_0267B20: | 也●資糧ノ字經論ノ中ニ往往ナリ後世ノ身ヲタス |
J16_0267B21: | ケテ佛道ニ至ルノカテヲ云莊子ニ適千里者三月 |
J16_0267B22: | 聚糧ト |
J16_0267B23: | 月輪の禪閤の御息。妙香院の僧正良快は。慈鎭和尚の |
J16_0267B24: | 附法として。大師正嫡の跡をうけ。顯密兼學の宗匠 |
J16_0267B25: | なりき。しかれとも宿縁の内にもよほされけるに |
J16_0267B26: | や。上人の勸化に歸したまひ。厭離穢土の思ひふか |
J16_0267B27: | く。欣求淨土の願ねんごろなりしかば。偏に彌陀の |
J16_0267B28: | 本願を信じて。念佛を行じ給ひ。淺近念佛抄を記し |
J16_0267B29: | て。無智の輩をすすめらる。 |
J16_0267B30: | ●僧正良快靑蓮院一世也號本覺院又號飯室僧正●淺近念佛抄一卷妙香院僧正良快述其ノ文分テ七段トス |
J16_0267B31: | ●僧正良快ハ座主記云後法性寺殿下兼實公第八息 |
J16_0267B32: | 母修理大夫賴輔女尊忠法印入室慈鎭和尚受法灌頂 |
J16_0267B33: | 隨覺什僧都性舜法印學顯敎建保四年四月十三 |