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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0150A01: あはせていたきあふ。大師の御顏は。予が左の肩に
J16_0150A02: をき給。かくて前前難破することどもを。一一に會
J16_0150A03: 釋せしめたまふ。これをきけとも。なほ驚動せす。
J16_0150A04: それはと申て。かさねてその義を。難じたてまつら
J16_0150A05: んとするとおほしくて。夢さめぬ。のちにこれを案
J16_0150A06: ずるに。難し申義。みな大師の御心にあひかなへる
J16_0150A07: か。ひしといだきあひたてまつりたることは。御意
J16_0150A08: にかなひたるが。見ゆるなるべし。げにもよく難ぜ
J16_0150A09: られたりと。おぼしめせばこそ。夢にもさまさまに
J16_0150A10: 會釋し給つらめ。
J16_0150A11: ●源平ノ亂ハ治承ノ初ニ萠テ中間六年ヲ經テ壽永
J16_0150A12: ノ初ニ至レリ今建仁二年ト壽永二年トノ中間二十
J16_0150A13: 年ヲヘタテタリ壽永ニ木曾義仲都ニイリ平家西海
J16_0150A14: ニ落行タリ然ニ第五卷ノ終ニ木曾ノ冠者花洛ニ亂
J16_0150A15: 入ノトキタタ一日聖敎ヲ見サリキトアリサレハ此
J16_0150A16: 時ニ東山吉水ニオハシテ彼騷動ニアヒ給フニヤ第
J16_0150A17: 四十三卷ニ二尊院ハ上人草庵ヲムスヒテカヨヒ給
J16_0150B18: シ地ナリト第六卷ニ四明ノ巖洞ヲイテテ西山ノ廣
J16_0150B19: 谷ト云所ニ居ヲシメ給キイクホトナクテ東山吉水
J16_0150B20: ニウツリ住給フトアリ按スルニ吉水ニウツリ給テ
J16_0150B21: 承安ノ末ヨリ壽永ノ比マテ七八年ノ間嵯峨ヘオリ
J16_0150B22: オリ通ヒ給フナルヘシ●請用ハ玄番式云凡公會
J16_0150B23: 請用僧綱ナトアリテ招請シテ擧用ルヲ請用トハ
J16_0150B24: 云ナリ本朝ノ舊記ニ此語往往ナリ今南都邊ノ俗振
J16_0150B25: 舞ナトアルヲ請用アリ招カレテ行ヲ請用ニユクト
J16_0150B26: イヘリ沙石集ナトニ二日路ノ所ニ請用アリ河内國
J16_0150B27: ヘ請用シテ行ナトアレハ請用ヰラレテ往ヲ請用シ
J16_0150B28: テ行トハ云ナリ此類明慧傳ニモ見エテ此比ノ俗語
J16_0150B29: ニ多ク用タリト聞ユ●サアランニツケテモトハサ
J16_0150B30: ヤウナランニツケテモトナリ●コハツクロヒトハ
J16_0150B31: 源氏ニ人人モ忍ヒテコハツクリキコユ若菜上マホニ
J16_0150B32: ハアラテソゾノカシキコエテコハツクリアヘリ槇柱
J16_0150B33: 凡は後學畏べしと云て。學生はかならずしも。先達な
J16_0150B34: れはといふことはなきなり。かの如來滅後五百年に。

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