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J1370 一枚起請講説 法洲 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0284A01: には。魚鱗鶴翼等の差別あれども。正しく戰ふと云
J09_0284A02: になれば。いつも一文字になる如く。今の三心は。
J09_0284A03: 陣立の如〓。打傾いて。往生の念佛申すと云になれ
J09_0284A04: ば。橫の一心。機具より外はなきなり。されば。稱
J09_0284A05: 念上人の御法語に。法然上人曰。四修三心を沙汰す
J09_0284A06: る事は。一向專修になるまでの事なり。一向專修に
J09_0284A07: なり終りぬれは。別に四修三心のさたなし。一向專
J09_0284A08: 修になさんはかりごとなり。念佛者になりぬれは。只
J09_0284A09: 相續して往生を待計也と云云。爾れば。學ぶべき機は。
J09_0284A10: 學んで唱へ。無智無病の機は。眞平に唱ふべし。知る
J09_0284A11: も知らぬも。至極の處は。橫に具する。助玉へ南無阿
J09_0284A12: 彌陀佛の外はなきなり。故に今此段に。伏難を通じ
J09_0284A13: て。伹し三心四修と申事の候は。皆決定して。南無
J09_0284A14: 阿彌陀佛にて往生するぞと。思ふ内に籠り候なり。
J09_0284A15: と示し給へるなり。已上本文に五科ある。第三伏難
J09_0284A16: 通の科を畢。
J09_0284A17: 此外に奧ふかき事を存せは。二尊のあはれみには
J09_0284B18: づれ本願にもれ候べし。
J09_0284B19: 本文に五科ある。第四立誓請證の科なり。起請は。
J09_0284B20: 上の題號の下にて。辨じたるが如。佛神に對して今
J09_0284B21: 云處。一分も虚妄不實のことあらば。御罸を蒙り。今世
J09_0284B22: 後世。永くかなはぬ身とならんと。誓を云ふなり。
J09_0284B23: 是を文に書くを。起請文と云。當段に立誓し玉ふ故
J09_0284B24: に。此御遺訓を起請文とよぶことなれば。此文の體に
J09_0284B25: て。至て肝要の段なり。大師曾て鎭西上人へ。授け
J09_0284B26: 玉へる御法語には。此段を。唯南無阿彌陀佛と申せ
J09_0284B27: ば。決定して往生するなりと。信じ取るべきなりと。
J09_0284B28: 書玉ひたるを。今は改めて。誓言に書替玉ひたるな
J09_0284B29: り。始に誓言なきは。鎭西上人は。瀉瓶深信の御事
J09_0284B30: なれば。誓言に及ばず。今は廣く御滅後の。念佛の
J09_0284B31: 衆機に給はる故。除疑生信。最要なる故なり。
J09_0284B32: 此外に等とは。上の本願念佛の正義を示すと。通伏
J09_0284B33: 難との段に。唯往生極樂の爲に。申より外に。別の
J09_0284B34: 子細なし。三心四修も。此内にこもるぞとの玉へる。

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