浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0280A01: | 御來現。勝尾寺への御影向。猶此證誠を末世の者に。 |
J09_0280A02: | 信じ易からしめんとて。兩祖對座の御影を障子の腰 |
J09_0280A03: | 板にうつし止め玉ふ。 |
J09_0280A04: | 二階堂第一の寳物にて。今猶現に。彼寺に安置し |
J09_0280A05: | 奉るなり。 |
J09_0280A06: | 爾れば。今南無阿彌陀佛と申内に。三心四修。皆籠 |
J09_0280A07: | ると仰られたるも。奧圖の傳と。言別意同にて。全く |
J09_0280A08: | 善導に據て。本願念佛の徹底。無極の蘊奧を。發し |
J09_0280A09: | 玉へる所なれば。平生には。第二代の祖。鎭西上人 |
J09_0280A10: | へ。奧圖の傳とて傳へ玉ひ。今御臨末の御遺訓には |
J09_0280A11: | 唯往生極樂の爲には。南無阿彌陀佛と申て。疑ひな |
J09_0280A12: | く。往生するぞと思ひとりて。申外には。別の子細 |
J09_0280A13: | 候はずと示し。猶其上にも。小ざかしき者の疑をな |
J09_0280A14: | して。口稱一行と。ひしと思ひ付かぬ。いたづらも |
J09_0280A15: | のや。出來んかと。其難迄を。兼て通して。伹し三 |
J09_0280A16: | 心四修と申事の候は。皆決定して南無阿彌陀佛にて |
J09_0280A17: | 往生するぞと。思ふうちに籠り候なり。と示し置せ |
J09_0280B18: | 玉へるなり。問唯往生の爲に。申す念佛の内に。三 |
J09_0280B19: | 心四修籠るぞならば。何故に。兩大師廣く三心四修 |
J09_0280B20: | を。沙汰し玉ふぞと云に。答此兩樣にわかる譯は。 |
J09_0280B21: | 御傳廿の卷に於て。舜昌法印。評判し置玉ひて。其 |
J09_0280B22: | 義趣殘る所なき玅判なれば。擧て示さん。上人ある |
J09_0280B23: | 所には。三心のやうをくわしくおしへ。ある所には |
J09_0280B24: | 三心の沙汰詮なきよしを。仰られたり。これ人によ |
J09_0280B25: | るべき事なり。名號をとなふれば。必往生すとばか |
J09_0280B26: | り。まめやかにたのみて唱ふれば。其人の心におの |
J09_0280B27: | づから。三心もそなわりぬるを。中中に三心とて。 |
J09_0280B28: | ことごとしく申なすほどに。かへりて信心をみだる |
J09_0280B29: | 事も侍るなり。かからん人の爲には。三心の沙汰無 |
J09_0280B30: | 益の事なるべし。若日頃はうたがひの心もありて。 |
J09_0280B31: | 三心の内。要を取れば。第二の深心なれば。夫が所對の疑を擧て。餘の二を含む。云云。三心具せぬ人も。聖 |
J09_0280B32: | 敎を學すれば。見聞に通ず。道理にをれて。三心のおこる事 |
J09_0280B33: | もあれば。さやうならん人の爲には。三心の樣をし |
J09_0280B34: | らんも大切なるべきを。一向に是を非せば。又其 |