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J1370 一枚起請講説 法洲 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0280A01: 御來現。勝尾寺への御影向。猶此證誠を末世の者に。
J09_0280A02: 信じ易からしめんとて。兩祖對座の御影を障子の腰
J09_0280A03: 板にうつし止め玉ふ。
J09_0280A04: 二階堂第一の寳物にて。今猶現に。彼寺に安置し
J09_0280A05: 奉るなり。
J09_0280A06: 爾れば。今南無阿彌陀佛と申内に。三心四修。皆籠
J09_0280A07: ると仰られたるも。奧圖の傳と。言別意同にて。全く
J09_0280A08: 善導に據て。本願念佛の徹底。無極の蘊奧を。發し
J09_0280A09: 玉へる所なれば。平生には。第二代の祖。鎭西上人
J09_0280A10: へ。奧圖の傳とて傳へ玉ひ。今御臨末の御遺訓には
J09_0280A11: 唯往生極樂の爲には。南無阿彌陀佛と申て。疑ひな
J09_0280A12: く。往生するぞと思ひとりて。申外には。別の子細
J09_0280A13: 候はずと示し。猶其上にも。小ざかしき者の疑をな
J09_0280A14: して。口稱一行と。ひしと思ひ付かぬ。いたづらも
J09_0280A15: のや。出來んかと。其難迄を。兼て通して。伹し三
J09_0280A16: 心四修と申事の候は。皆決定して南無阿彌陀佛にて
J09_0280A17: 往生するぞと。思ふうちに籠り候なり。と示し置せ
J09_0280B18: 玉へるなり。問唯往生の爲に。申す念佛の内に。三
J09_0280B19: 心四修籠るぞならば。何故に。兩大師廣く三心四修
J09_0280B20: を。沙汰し玉ふぞと云に。答此兩樣にわかる譯は。
J09_0280B21: 御傳廿の卷に於て。舜昌法印。評判し置玉ひて。其
J09_0280B22: 義趣殘る所なき玅判なれば。擧て示さん。上人ある
J09_0280B23: 所には。三心のやうをくわしくおしへ。ある所には
J09_0280B24: 三心の沙汰詮なきよしを。仰られたり。これ人によ
J09_0280B25: るべき事なり。名號をとなふれば。必往生すとばか
J09_0280B26: り。まめやかにたのみて唱ふれば。其人の心におの
J09_0280B27: づから。三心もそなわりぬるを。中中に三心とて。
J09_0280B28: ことごとしく申なすほどに。かへりて信心をみだる
J09_0280B29: 事も侍るなり。かからん人の爲には。三心の沙汰無
J09_0280B30: 益の事なるべし。若日頃はうたがひの心もありて。
J09_0280B31: 三心の内。要を取れば。第二の深心なれば。夫が所對の疑を擧て。餘の二を含む。云云。三心具せぬ人も。聖
J09_0280B32: 敎を學すれば。見聞に通ず。道理にをれて。三心のおこる事
J09_0280B33: もあれば。さやうならん人の爲には。三心の樣をし
J09_0280B34: らんも大切なるべきを。一向に是を非せば。又其

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