浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0272A01: | を以喪のことを營むべしと敎ゆ。其詞に從ふて是を堀 |
J09_0272A02: | るに。則許多の白金を得たりと。今是を法に合せば。 |
J09_0272A03: | 金を床下に埋み置し老翁は。口稱本願を建て給へる |
J09_0272A04: | 阿彌陀如來の如。後に來て覆藏ありと占ひし邵康節 |
J09_0272A05: | は。宗祖大師の如。敎に隨ふて床下を堀。金を得た |
J09_0272A06: | る妻子は。念佛の行者の如。此女房や子の金を堀る |
J09_0272A07: | に。之乎者也。分別はいらぬ。唯邵康節の敎へを信 |
J09_0272A08: | じて。鍬もて土を堀りし計で。多くの金を得たるな |
J09_0272A09: | り。今我人も其如く。此御遺誓の觀念にもあらず。 |
J09_0272A10: | 義解にもあらず。本願念佛は口稱とて。口にまかせ |
J09_0272A11: | て唱ふることぞとあるを信じて。分分に唱へてだにあ |
J09_0272A12: | れば。順次に報土に往生を遂げ。三明六通無礙自在。 |
J09_0272A13: | 無量無邊の功德を備へし。大福祐の菩薩となるなり。 |
J09_0272A14: | 已上本文五科の第一揀謬解の下觀念義解の二謬を |
J09_0272A15: | 拂ひ給ふ下を畢 |
J09_0272A16: | |
J09_0272A17: | 一枚起請講説卷上終 |
J09_0272B18: | 一枚起請講説卷下 |
J09_0272B19: | |
J09_0272B20: | 唯往生極樂の爲には。南無阿彌陀佛と申て。疑な |
J09_0272B21: | く。往生するぞと思ひとりて申外には別の子細候 |
J09_0272B22: | はず。 |
J09_0272B23: | 本文五科ある内。第一揀謬解の段を。前席に談じ |
J09_0272B24: | 畢りて。今席より第二示本願念佛正義と云段なり |
J09_0272B25: | 此段は淨土一宗の骨目にして。總じて云へば。三經 |
J09_0272B26: | 一論五部九卷。別して云へば。此一枚起請文の肝要。 |
J09_0272B27: | 此一句に窮るなり。されば前後の諸段は。皆此一段 |
J09_0272B28: | の爲の設けなり。其故は前の段に。觀念義解を揀び |
J09_0272B29: | 玉へるも。此段の本願口稱の宗骨を。表はさんが爲 |
J09_0272B30: | なり。次の段に。三心四修も籠り候との玉へるも。 |
J09_0272B31: | 此一段の内に皆備るとの意なり。又其次の起請文も。 |
J09_0272B32: | 此一段の安心起行の外に。別の奧深きことを存じ玉は |
J09_0272B33: | ずとの御誓言なり。又其次に智をすて愚に還りて。 |
J09_0272B34: | 唯一向に念佛すべしとの玉ふも。唯往生極樂の爲な |