ウィンドウを閉じる

J1370 一枚起請講説 法洲 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0246A01: 法の弟子。然阿彌陀佛と。勢觀上人の附弟。蓮寂房
J09_0246A02: と。東山赤築地にて。四十八日の談義を始めし時。
J09_0246A03: 然阿彌陀佛を。よみ口ちとして。兩流を挍合せられ
J09_0246A04: けるに。一つとして違するところなかりければ。蓮
J09_0246A05: 寂房の曰。勢觀房の申されし詞。今既に符合しぬ。
J09_0246A06: 予が門弟に於ては。鎭西の相傳をもて。我義とすべ
J09_0246A07: し。更に別流を立つべからずと。是によりて。彼勢
J09_0246A08: 觀房の門流は。皆鎭西の義に依附して別流を立てず
J09_0246A09: とぞ已上御傳四十六の卷其外湛空上人。乘願上人等。皆鎭西正
J09_0246A10: 義なること。誓言に及び給へり。爾れば鎭西上人正統
J09_0246A11: の義は。上來の如。大師懇切の御敎示。平生の御稱美。
J09_0246A12: 別して臨末御遺誓の趣と云。猶聖覺乘願湛空等の。
J09_0246A13: 稱美誓言と云。別しては又十八年常隨給仕し。殊に
J09_0246A14: 大師の御敎示懇なりし。勢觀上人の稱美と云。御書
J09_0246A15: 翰の趣と云。殊に我門弟に於ては。鎭西の相傳を以我
J09_0246A16: 義とし別立すべからず。の御遺言を以見つべし。鎭
J09_0246A17: 西正統は靑天白日の如くなるをや。若や是迄背宗異
J09_0246B18: 流に云紛らかされたる人あらば。上來數箇の明證を
J09_0246B19: 聞て。彼敬蓮社の頓機に效ひ。元祖寫瓶の正統。鎭
J09_0246B20: 西の所立に歸入して。正信の行者となるべし。上來
J09_0246B21: 此流れを汲む人は。已に元祖大師の正意正流を受け
J09_0246B22: 得たることなれば彌此御遺誓の趣を守り。唯往生極樂
J09_0246B23: の爲。稱名相續せらるべし。已上縁起門中。大師の
J09_0246B24: 正統を定め畢る。
J09_0246B25: 一枚起請文
J09_0246B26: 大段第二。題號の科なり。さて此題號のこと。諸末鈔
J09_0246B27: に於て。大師自立の題と云もあり。又後人の立たる
J09_0246B28: と云もありて。一凖ならず。爾れども。今は大師の
J09_0246B29: 自立の題として。辨ずるなり。
J09_0246B30: 黑谷の一枚起請文に題名あり。天子より勅命あり
J09_0246B31: て。寫さしめ玉ふも。黑谷の本なれば。眞蹟と定
J09_0246B32: まる故なり。粟生の寶物には。更に論あり云云
J09_0246B33: 一枚とは。一は數にして。枚も箇なりと訓して。か
J09_0246B34: ずと讀むなり。王氏云數物曰枚數事曰條我朝に

ウィンドウを閉じる