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J1370 一枚起請講説 法洲 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0241A01: 遺誓なくば。本願の深意。宗祖大師の正傳を知らず。
J09_0241A02: 心行業の岐に迷ひ。夫ふ歟斯ふ歟と心を苦しめ。其
J09_0241A03: 上盜人たけだけしいと。邪辯を振ふ邪見人に云ひ妨
J09_0241A04: げられ。生死を出つる期はあるまじきに。斯く易易と
J09_0241A05: 順次往生を。決定する身となりしは。全く此御遺誓
J09_0241A06: の御庇蔭なり。是偏に。我我を滅後の邪義に落入ら
J09_0241A07: せず。順次往生遂させんと大慈大悲の思ひをこめて。
J09_0241A08: 記し置せ給ひたるもの故に。御傳にも。正しき御自
J09_0241A09: 筆の書なり。末代の龜鏡にたれりとありて。我我が
J09_0241A10: 安心の鏡ぞとあるなり。總じて。明らかなる鏡と云
J09_0241A11: ものは。向ふ容ちか了了と分明にうつれは。顏に少
J09_0241A12: しの墨のついたも。髮のばらけも。見ゆる如く。此
J09_0241A13: 御遺誓の大明鏡に向へば。安心の邪正は。明白に顯
J09_0241A14: はるるなり。凡そ顏形ちをたしなむ人に。鏡見ぬ人
J09_0241A15: はない物なれば。まして一大事の念佛安心のことなれ
J09_0241A16: ば。折折此御法語の鏡にかけ。安心の顏貌が。祈念
J09_0241A17: 祈禱と垢づきはせぬか。御禮御報謝とばらけはせぬ
J09_0241B18: かと。正し見るべし。斯くも貴き鏡とする。御遺誓
J09_0241B19: のことなれば。一字一字に光明を帶び。一句一句に邪
J09_0241B20: 義を防くの勢ひあるなり。委しくは文中に至て談ず
J09_0241B21: べし。已上大段六科の第一縁起の科を畢。
J09_0241B22: さて此御遺訓に於て。獅谷の忍澂上人。源智相承。鎭
J09_0241B23: 西相承の。二義を分別して。終に是を一致に歸せられ
J09_0241B24: し事。深く元祖大師の御素意を探り得て。宗の正統を
J09_0241B25: 定むる肝要の玅解なる故。向譽上人の。梗槪聞書にも
J09_0241B26: 引用し。猶近き頃。順阿隆圓上人。小松谷慈光上人の。
J09_0241B27: 淨業問辨の附錄に載せられたるに。自の了簡をも加
J09_0241B28: へ。吉水正流辨と題して。諺論に附せられたれば。委
J09_0241B29: くは彼れを披きて知るべし。今其意を示さば。先此御
J09_0241B30: 遺訓は勢觀上人の請じ給ひし時に。始て思し召つか
J09_0241B31: れて記し給ひたる。一旦のことには非。大師平生より肝
J09_0241B32: 要とし給ふ。法門の骨髓なれば。鎭西上人へは。已前
J09_0241B33: にはや。此御法語を傳へ置給へり。其文は和語燈錄五
J09_0241B34: の卷に出たり。謂く。念佛往生と申事は。もろこし我

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