浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0241A01: | 遺誓なくば。本願の深意。宗祖大師の正傳を知らず。 |
J09_0241A02: | 心行業の岐に迷ひ。夫ふ歟斯ふ歟と心を苦しめ。其 |
J09_0241A03: | 上盜人たけだけしいと。邪辯を振ふ邪見人に云ひ妨 |
J09_0241A04: | げられ。生死を出つる期はあるまじきに。斯く易易と |
J09_0241A05: | 順次往生を。決定する身となりしは。全く此御遺誓 |
J09_0241A06: | の御庇蔭なり。是偏に。我我を滅後の邪義に落入ら |
J09_0241A07: | せず。順次往生遂させんと大慈大悲の思ひをこめて。 |
J09_0241A08: | 記し置せ給ひたるもの故に。御傳にも。正しき御自 |
J09_0241A09: | 筆の書なり。末代の龜鏡にたれりとありて。我我が |
J09_0241A10: | 安心の鏡ぞとあるなり。總じて。明らかなる鏡と云 |
J09_0241A11: | ものは。向ふ容ちか了了と分明にうつれは。顏に少 |
J09_0241A12: | しの墨のついたも。髮のばらけも。見ゆる如く。此 |
J09_0241A13: | 御遺誓の大明鏡に向へば。安心の邪正は。明白に顯 |
J09_0241A14: | はるるなり。凡そ顏形ちをたしなむ人に。鏡見ぬ人 |
J09_0241A15: | はない物なれば。まして一大事の念佛安心のことなれ |
J09_0241A16: | ば。折折此御法語の鏡にかけ。安心の顏貌が。祈念 |
J09_0241A17: | 祈禱と垢づきはせぬか。御禮御報謝とばらけはせぬ |
J09_0241B18: | かと。正し見るべし。斯くも貴き鏡とする。御遺誓 |
J09_0241B19: | のことなれば。一字一字に光明を帶び。一句一句に邪 |
J09_0241B20: | 義を防くの勢ひあるなり。委しくは文中に至て談ず |
J09_0241B21: | べし。已上大段六科の第一縁起の科を畢。 |
J09_0241B22: | さて此御遺訓に於て。獅谷の忍澂上人。源智相承。鎭 |
J09_0241B23: | 西相承の。二義を分別して。終に是を一致に歸せられ |
J09_0241B24: | し事。深く元祖大師の御素意を探り得て。宗の正統を |
J09_0241B25: | 定むる肝要の玅解なる故。向譽上人の。梗槪聞書にも |
J09_0241B26: | 引用し。猶近き頃。順阿隆圓上人。小松谷慈光上人の。 |
J09_0241B27: | 淨業問辨の附錄に載せられたるに。自の了簡をも加 |
J09_0241B28: | へ。吉水正流辨と題して。諺論に附せられたれば。委 |
J09_0241B29: | くは彼れを披きて知るべし。今其意を示さば。先此御 |
J09_0241B30: | 遺訓は勢觀上人の請じ給ひし時に。始て思し召つか |
J09_0241B31: | れて記し給ひたる。一旦のことには非。大師平生より肝 |
J09_0241B32: | 要とし給ふ。法門の骨髓なれば。鎭西上人へは。已前 |
J09_0241B33: | にはや。此御法語を傳へ置給へり。其文は和語燈錄五 |
J09_0241B34: | の卷に出たり。謂く。念佛往生と申事は。もろこし我 |