しんじつちえむいほっしん/真実智慧無為法身
真如の理を感得して真実の智慧を示す永遠不滅で普遍平等の仏のこと。世親は『往生論』の長行に「一法句とは謂く清浄句なり。清浄句とは謂く真実智慧無為法身なるが故に」(聖典一・三六八/浄全一・一九六)といい、曇鸞は『往生論註』下の「浄入願心」の標目のなかで、「真実智慧とは実相の智慧なり、実相は無相なるが故に真智は無知なり、無為法身とは法性身なり、法性寂滅なるが故に法身無相なり」(浄全一・二五〇下/正蔵四〇・八四一中)と釈している。
【参照項目】➡入一法句、清浄句、報身
【執筆者:後藤史孝】