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百味講

提供: 新纂浄土宗大辞典

ひゃくみこう/百味講

法会のときに百味の供物を供える講中こうじゅう。百味とはいろいろな山海の珍味(精進物)をいい、講はその信者が組織する団体をいう。『無量寿経』上に「百味の飲食おんじき自然盈満ようまんす。…こころじきなりとおもえば、自然飽足ぼうそくす。身心柔軟にして、味著みじゃくする所なし」(聖典一・二四四/浄全一・一六~七)とあり、これを百味の典拠としている。増上寺百味講仏恩ぶっとん報謝の志が固い用達業者によって構成され、「身も心もともに爽やかになり、何の屈託もない」という意の「身心柔軟 無所味著」の心を旨としている。御忌日中法要には、餅・生菓子・水菓子・野菜・乾物を捧げて練行列し、大師前に十種供養をしている。


【参考】藤堂恭俊「百味飲食のこころ」(『百味講たより』一、一九九六)


【参照項目】➡百味飲食


【執筆者:西城宗隆】