欣浄寺
提供: 新纂浄土宗大辞典
ごんじょうじ/欣浄寺
三重県伊勢市一之木。厭離山易行院。伊勢教区№二四二。法然上人二十五霊場第一二番。承安五年(一一七五)法然が念仏弘通祈願のため伊勢神宮参籠のときに感得したとされる「日輪の名号」を蔵することから遺跡となる。天文九年(一五四〇)易誉が一之木町に開山。寛文一〇年(一六七〇)山田の大火で焼失。元禄一五年(一七〇二)越坂に移転再建、江戸回向院で「日輪の名号」「満月御影」などの宝物を出開帳。廃仏毀釈により明治二年(一八六九)廃寺となるが、同一五年三河国長福寺大江学翁により倭町の旧常明寺境内に再興。大正二年(一九一三)一之木町墓地移転計画を機に、同六年七月に現在地に改築移転した。
【資料】『蓮門精舎旧詞』一五(続浄一八)、『浄土宗寺院由緒書』上(『増上寺史料集』五)
【参考】『宇治山田市史』下(宇治山田市役所、一九二九)、山本博子「法然上人霊跡第十二番欣浄寺について」(印仏研究四七—一、一九九八)【図版】巻末付録
【参照項目】➡法然上人二十五霊場
【執筆者:山本博子】