一〇巻。元・普度編。大徳九年(一三〇五)の成立。南宋期に慈照宗主子元によって提唱された白蓮宗の教旨の真正を元代に復原するために、正教と邪教とを弁別する立場から著述された元代の白蓮宗宗典。その構成は、念仏の正因、正教、正宗、正派、正信、正行、正願、往生正訣、正報、正論の一〇篇となっており、元代に広く受容された子元と普度の浄土教義が述べられている。
【所収】正蔵四七、続蔵六一
【執筆者:吉水岳彦】