六大徳相承
提供: 新纂浄土宗大辞典
ろくだいとくそうじょう/六大徳相承
『安楽集』第四大門に説かれる、菩提流支から慧寵・道場・曇鸞・大海・法上の六人による相承のこと。法然は、浄土宗の師資相承血脈について『選択集』一の私釈段で、浄土宗の血脈が諸家によって異なることを述べた上で、「今且く道綽、善導の一家に依りて、師資相承の血脈を論ぜば、これにまた両説あり。一には菩提流支三蔵、慧寵法師、道場法師、曇鸞法師、大海禅師、法上法師なり。二には菩提流支三蔵、曇鸞法師、道綽禅師、善導禅師、懐感法師、少康法師なり」(聖典三・一〇四/昭法全三一三)と、道綽善導流で二説挙げ、前者に六大徳相承を示しているが、重要視しているのは後者の系譜のほうである。
【参考】服部仙順「六大徳相承について」(浄土学八、一九三七)
【参照項目】➡師資相承
【執筆者:丸山賢立】