三長覚静
提供: 新纂浄土宗大辞典
みつながかくじょう/三長覚静
明治二二年(一八八九)六月二日—昭和六年(一九三一)八月一九日。真蓮社游誉沖阿洗心。生涯を研究と子弟育成に捧げた。現在の滋賀県近江八幡市江頭町に生まれ、同市魚屋町正福寺の三長大静の弟子となり得度する。東洋大学に入り密教学を究めた後、大正六年(一九一七)宗教大学図書館理事および同大学の講師を兼任し、真言教義の教鞭をとる。同九年仏教学者高楠順次郎の推薦で高野山大学教授に就任するが、同一三年京都市伏見区法伝寺への晋山を機に、教授の職を辞す。大正一二年(一九二三)佛教専門学校講授となり、宗学をはじめ密教や仏教概論を講じる。その傍らで、石井教道や岸信宏とともに東大寺勧学院で華厳学を研究した。
【資料】千賀真順編『佛教専門学校三十年史』(佛教専門学校、一九四二)
【執筆者:伊藤瑛梨】