釈迦如来を中央に、左右に脇侍をすえた図像形式。左右の脇侍は、左を文殊菩薩、右を普賢菩薩とするのが、日本では一般的である。釈迦如来を中央とする三尊形式の仏像は、インドより見られるが、インドでは左右の脇侍が帝釈天・梵天とされることが多い。また日本でも文殊・普賢以外に、薬王菩薩・薬上菩薩や、金剛菩薩(あるいは執金剛神)・観自在菩薩を左右の脇侍とするものもある。円頓戒の受戒は、釈迦・弥勒・文殊を三師とし、さらに十方諸仏と十方諸菩薩を道場に請じて行う。この場合の釈迦・弥勒・文殊も一つの三尊形式といえる。
【参照項目】➡三尊、釈迦三尊像
【執筆者:石田一裕】