金こん・銀ごん・瑠璃るり・玻璃はり・珊瑚さんご・瑪瑙めのう・硨磲しゃこの七宝からなる樹の並木。西方極楽浄土の荘厳の一つとして、『観経』第四宝樹観(聖典一・二九四~五/浄全一・四〇上)に説かれる。樹の高さ八千由旬であり七重の並木を成して、各華葉から異なる宝色の光を放出し、樹上には七重の網が張り巡らされ、その網の目に五百億の宮殿が備えられているという。『無量寿経』上(聖典一・二三九~四〇/浄全一・一四上)には、各種の宝樹がある上、七宝各種の幹・茎・枝・葉・花・果が相互に合成された樹木があると説かれている。
【参照項目】➡七宝、宝樹観
【執筆者:渋谷康悦】