諡号
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:26時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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しごう/諡号
死者に対して、その生前の徳や業績を讃えるために送る称号。諡ともいう。稀に特賜として生前に与えられる場合もある。代表的なものは日本の天皇であるが、臣下や僧にもある。僧に対しては大師号、菩薩号、国師号、禅師号、和尚号などがある。大師号は貞観八年(八六六)に清和天皇から、最澄に伝教、円仁に慈覚の大師号が贈られたのを嚆矢とする。浄土宗では法然のみに贈られている。国師号は国家の師表とすべき僧に朝廷から贈られる称号のことで、臨済宗東福寺開山の円爾に花園天皇が寂後三一年の応長元年(一三一一)に聖一国師を贈ったことを嚆矢とする。浄土宗では、等熈の仏立慧照国師(文安三年〔一四四六〕)が最初で、存応の普光観智国師(慶長一五年〔一六一〇〕)、聖光の大紹正宗国師(文政一〇年〔一八二七〕)、存牛の高顕真宗国師(安政四年〔一八五七〕)、如空の仏元真応智慧如一国師(年未詳)、などがある。法然も通明国師(寛元二年〔一二四四〕)を贈られたとするが確証はない。禅師号は、禅行をよくする僧に与えられる称号であるが、浄土宗では良忠に記主禅師が贈られている(伝正応二年〔一二八九〕)。
【執筆者:伊藤真昭】