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心光・色光

提供: 新纂浄土宗大辞典

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しんこう・しきこう/心光・色光

阿弥陀仏大慈悲の心をもって衆生を照らし益する二種の光明。色心二光、身心二光ともいう。心光とは仏の慈悲から発し人びとを包容し守る光明色光とは仏の身から発する光明をいう。『観経』の「一一の光明、徧く十方世界を照らして、念仏衆生を摂取して捨てたまわず」(聖典一・三〇〇/浄全一・四四)の文にある光明心光にあたる。善導は『観念法門』で「身相等の光は一一に遍く十方世界を照らすに、但だ専ら阿弥陀仏を念ずる衆生あれば、彼の仏の心光、常に是の人を照らして摂護して捨てたまわず」(浄全四・二二八下正蔵四七・二五上~中)という。良忠は『観念法門私記』下で「彼の仏の心光等とは、色光を離れて別に心光あるに非ず。唯是れ念仏の行と仏心と相応すれば、慈悲を以て摂受して光触を施すが故に、心光と為す」(浄全四・二六〇下)といい、心光色光は別のものではなく、仏の身心から発する光明のあまねく十方平等に照らすことをして色光といい、とくに仏の慈悲によって衆生摂受することをして心光としている。


【資料】『決疑鈔』三、『糅鈔』三


【参照項目】➡常光・神通光


【執筆者:永田真隆】