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昇蓮

提供: 新纂浄土宗大辞典

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しょうれん/昇蓮

三世紀頃、生没年不明。聖蓮とも書く。明遍隆寛宗源らに師事し、仁和寺に住していたことが知られる。『四十八巻伝』四〇によると、明恵の『摧邪輪』を師の明遍に披覧しようとするが、『選択集』の本旨を理解しておらず破するには当たらないと語ったという。長西隆寛などの法然門下の高弟たちと関係を持ったほか、『選択集』の書写を隆寛の命で尊性とともに行ったことが伝えられる。初期浄土宗教団における、他宗からの帰浄者として注目される一人である。著書に『三井往生伝』がある。


【資料】『総系譜』下(浄全一九)、『四十八巻伝』四〇(聖典六)、『明義進行集』二(大谷大学文学史研究会編『明義進行集影印・翻刻』法蔵館、二〇〇一)、『翼賛』四〇


【参考】田嶋一夫「『三井往生伝』編者考—昇蓮と法然教団のかかわりを中心として—」(三谷栄一他編『論纂説話と説話文学』笠間書院、一九七九)


【執筆者:青木淳】