一巻。古崑著。刊行は清・光緒三年(一八七七)。自序によれば、「浄土必求」の題について、「浄土」は功徳荘厳、甚深微妙の境であり、「必求」とは至誠懇切で広大円融な心であるといい、本書は諸仏の浄土を求めるために必要な文章や言葉を集めたもの。明末以来の浄土思想家の重要な考えをテーマごとに取り上げて解釈している。例えば、袾宏の正直念仏、堅密の十念念仏、智旭の持名要訣などがあり、このほか幽渓大師や徹悟禅師なども紹介し、称名念仏はすべての人を救う最も重要な道であると論じている。
【所収】続蔵六二
【執筆者:陳継東】