一巻。道衍どうえん(一三三五—一四一八)編。明・洪武一四年(一三八一)の成立。廬山慧遠より明に至る間の浄土教諸師の著作や讃頌、策励の言などから要文を簡えらんで一巻にまとめた書。本書には『廬山集』『十疑論』『安楽集』や善導『観経疏』など唐代までの諸師の言葉も収載されるが、延寿・知礼・遵式・智円・仁岳・有厳・元照・宗賾・楊傑・王日休などの宋代に活躍した諸宗僧侶や在家居士の文言が引用の中心となっている。
【所収】続蔵六一
【執筆者:吉水岳彦】