道とは仏道のことで、成道は仏となるための行をすべてなし終えること。すなわち、さとることであり、無上正等覚を獲得すること。阿弥陀仏が成道を得たのは『無量寿経』や『阿弥陀経』に今より十劫の昔とある(十劫成道)。釈尊は三五歳で菩提樹下において成道を得た。そのとき初めてさとりを得たので始成正覚、初成道といい、日本では一二月(臘月)八日がその日といわれる(釈迦八相の第六)。ただ『法華経』寿量品によれば、この成道は釈尊の垂迹で、実はすでに五百塵点劫の昔であるという。
【参照項目】➡八相成道
【執筆者:小澤憲雄】