佐藤賢順
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:24時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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さとうけんじゅん/佐藤賢順
明治三二年(一八九九)—昭和三七年(一九六二)三月二八日。広蓮社博誉即阿証道。品川願行寺二八世。西洋哲学・宗教哲学者。東京芝西久保巴町(現・港区虎ノ門)の生まれ。大正六年(一九一七)増上寺において伝宗伝戒を受け、宗教大学(現・大正大学)宗教部、早稲田大学文学部西洋哲学専攻科に学ぶ。同一四年願行寺住職。昭和一五年(一九四〇)大正大学教授、同二三年哲学科主任、同二六年文学部長、同三五年文学博士。同三七年寂、六二歳。比較宗教哲学の立場から宗教の学問的な新しい研究方法を示した。とくに浄土教を類比論理によって解明しようとした。著書に『ボサンケットの論理学』(翻訳)、『宗教の論理と表現』、『宗教哲学』等がある。また教化の面でも意を注ぎ、昭和一〇年(一九三五)に法然上人鑽仰会創設に参画し、爾来教化運動に専念し、同二三年より仏教信仰のラジオ放送を多数回行う。
【参考】佐藤賢順先生遺稿『教典を基調とした教学と教化』(浄土宗、一九六三)、峰島旭雄編『近代日本の思想と仏教』(東京書籍、一九八二)
【執筆者:佐藤成順】