一巻。昌海撰。『長西録』(仏全一・一四六下)によれば二七丁あったとされるが、現在は散逸している。昌海は興福寺の学僧で法相宗を弘めた人物であるが、一方で浄土往生を願っていたとされ、おそらく法相教学に基づく念仏往生に関する書であろう。本書のほか『阿弥陀悔過』を撰述している。
【執筆者:石上壽應】