こんどう/金堂
古代寺院において本尊を安置してある堂で、伽藍の中心となる建物。堂内を金箔で荘厳したことから、あるいは金色の仏像を安置したことから金堂と呼ばれたといわれる。飛鳥時代の遺構である法隆寺(西院)にみられるように、金堂と仏舎利を奉安する塔を中心にして七堂伽藍を構成する様式をとった。他の遺構には、奈良時代の唐招提寺金堂(国宝)、平安時代の室生寺金堂(同)、醍醐寺金堂(同)などがある。最大規模となる東大寺金堂(大仏殿、国宝)は江戸時代の建立である。後世寺院の本堂、仏殿にあたる。
【参照項目】➡七堂伽藍、本堂
【執筆者:伊坂道子】