一巻。信冏しんげい述。寛政六年(一七九四)成立。近江国金勝こんぜ阿弥陀寺(滋賀県栗東市)の開山隆尭、二世隆阿、三世宗真の三師の行状を中心に、四世宗玖から八世明感までの世代を明かし、次いで明感の略伝を記している。付録として明応元年(一四九二)九月記の宗真による阿弥陀寺清規と別時念仏三制を載せ、終わりに信冏の識語を載せている。隆尭の伝には法語および和歌、宗真の伝には法語が載せられているのが特色である。
【所収】浄全一七
【参考】伊藤真徹「浄土宗と隆尭法印」(印仏研究一八—二、一九七〇)
【執筆者:笠島崇信】