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五辛

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ごしん/五辛

五種類の辛味や臭気の強い野菜。五葷ごくんともいう。『梵網経』下には、「なんじ仏子五辛を食することを得ざれ。大蒜だいさん革葱かくそう慈葱じそう蘭葱らんそう興渠こうごなり。この五種、一切の食中に食することを得ざれ。なんじことさらに食せば、軽垢罪きょうくざいを犯す」(正蔵二四・一〇〇五中)とある。仏教では古来より、色欲が刺激され心が乱れるとして、五辛を食すことは、四十八軽戒しじゅうはっきょうかいの一つとして戒められている。五種の分類には異説あるが、一般的には、にららっきょうねぎにんにくはじかみをいう。


【資料】『菩薩戒経義疏』下、『観念法門私記』上、『観念法門私記私鈔』上、白井光太郎校注『大和本草』一(有明書房、一九七五)


【参照項目】➡軽垢罪食五辛戒


【執筆者:田中正流】