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安楽集論義

提供: 新纂浄土宗大辞典

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あんらくしゅうろんぎ/安楽集論義

一巻。良忠撰(不明とする説もある)。金沢文庫蔵。道綽の『安楽集』について、五説中無鬼説事、韋提大士事、観仏三昧為宗事など、総計四〇の論題を設け、それについて論じたものである。良忠が下総在住時に講述したもので、『安楽集私記』の底本であるとする説があるが、不明。また表紙に「良聖之」とあることから、筆受者は良聖と考えられていたが、実際は別人の筆受である。ただ良聖筆受の『曇鸞無量寿経論註聞書』(金沢文庫蔵)に『安楽集論義』の筆跡と同一の筆跡があることから、良忠良聖と縁のある人物の筆受であろう。


【参考】藤堂恭俊「総州在住時代における良忠の著作と金沢文庫蔵古写本『安楽集論義』」(『仏教文化研究』三二、一九八七)


【参照項目】➡安楽集安楽集私記


【執筆者:曽和義宏】