往生人が仏の前において仏から将来成仏するであろうと予言を授かること。たとえば『観経』第九観に「諸仏現前に授記したまう」(聖典一・三〇一/浄全一・四四)とあるのが、これに当たる。これは将来この土から必ず往生するという現前授記であり、現前授記には往生と往生後の成仏の二つの意義がある。なお四種授記との関連が言及されている。
【資料】『観経疏』、『伝通記』、『糅鈔』四六
【参照項目】➡授記二
【執筆者:瀧沢行彦】