操作

空蓮

提供: 新纂浄土宗大辞典

2018年3月30日 (金) 06:22時点におけるSeishimaru (トーク | 投稿記録)による版 (1版 をインポートしました)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)

くうれん/空蓮

江戸時代の僧。生没年不明。廓誉。近江国信楽しがらき(滋賀県甲賀市信楽町)の人。他力念仏を深く信じていた。人々が本願念仏往生の不思議を疑うのを悲しみ、現世利益を示して教化しようとして巌窟に入り、飲食を断ち七日七夜念仏を修した。そこに阿弥陀仏が現れ藕糸ぐうしを授け、この糸をもって衆生済度して疑念をはらすようにと告げた。自ら名号を書写し、これを見て称名する者の掌からは金や赤・白・青・黄色の糸が生じ、その長短は信の浅深によるといわれている。人々はこの奇瑞によって念仏帰依した。


【資料】『続近世畸人伝』「僧空蓮」(中公クラシックス、二〇〇六)


【執筆者:田中芳道】