二巻。『弥陀略解円中鈔』ともいう。明・伝灯鈔。天啓元年(一六二一)成立、同五年刊。明・大佑の『阿弥陀経略解』とその序文に細注を加えたもの。如来の法は浅法の中に深法を説き、深法の中に浅法を説くが、この経は深法の中に浅説をし広法の中に略説したものであり、その義は非常に深いと自序で述べ、科分しながら天台教学に基づいて細釈を加えており、明代浄土教を知る好資料といえる。
【所収】続蔵二二
【参考】望月信亨『中国浄土教理史』(法蔵館、一九四二)
【参照項目】➡阿弥陀経略解
【執筆者:朝岡知宏】