二巻。『往生論註字選』『浄土論註字選』『往生浄土論註解字選』ともいう。輪超撰。正保三年(一六四六)作。本書は太田大光院無絃のもとで内外の書を学んだ輪超が、『往生論註』に見られる文字の違いを指摘し、その正誤を判じたり、無絃の『韻鑒いんかん鈔』に基づいて、呂律を調べて反切の入り乱れを正したものである。湛奕たんえきの『論註音釈』と同類の書であるが、本書においては重要章句についても説き明かされている。
【所収】続浄五
【参照項目】➡論註音釈
【執筆者:加藤芳樹】