一巻。学信述。成立年次不詳。江戸中期の学僧である学信は、浄土宗僧侶が学問を省みない根源は檀林の学問衰微にあるとし、宗規を厳正に守り、賞罰を明らかにするよう建白した書。初めに大意叙由があり、続いて自他優劣・反復・護法・禦侮ぎょぶ・学意・三宝・弊源の七章からなり、浄土宗がいかに他宗に比べて学業を怠り、世間から軽んぜられているかを述べ、学業に励むべきことを勧めている。大正大学、佛教大学などに写本が所蔵されているが、版本を含め活字化されたものはない。
【資料】『学信和尚行状記』
【執筆者:郡嶋昭示】