一巻。鎌倉光明寺六八世興誉正含撰。円頓戒の邪正を整理した書。門人実誉興玄の序文によると、天明三年(一七八三)に本書の草稿を書写して配布したとある。三聚浄戒や円頓戒の名義、『摩訶止観』と『天台戒疏』の相違、『天台戒疏』の解説、戒脈相承と流派、観心戒と事戒、戒体の問題、戒相や説戒・授戒についてそれぞれ簡潔に論じている。
【所収】続浄一二
【執筆者:渋谷康悦】