みずのりゅうじゅ／水野隆樹

明治一九年（一八八六）—昭和四八年（一九七三）六月九日。文蓮社郁誉道阿、字あざなは光風。教育者。華頂短期大学初代学長。宗門功労者。現在の愛知県津島市金柳に生まれ、京都市北区の招善寺の秦隆典について得度。明治三五年（一九〇二）第五教区宗学校を卒業後、漸進英学校に奉職し、京都市上京区の東光寺に貴住した。昭和四年（一九二九）には華頂高等女学校校長に就任し、同一九年（財）知恩院教育資団を設立し理事となる。同二二年華頂女子中学校校長、翌二三年華頂女子高等学校校長、同二六年華頂学園理事を経て、同二七年理事長に就任し、同二八年華頂短期大学を創設して初代学長となった。その間、教育関係の数多くの要職を歴任し、その後、藍綬褒章を受け、正僧正に進叙し、勲四等旭日小綬章を受章した。また没後、五位勲三等と瑞宝章を受けた。著書に句集『来し方の山野』（一九七三）がある。

【参考】大橋俊雄『浄土宗人名事典』（斎々坊、二〇〇一）

【執筆者：北條竜士】