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抹香

提供: 新纂浄土宗大辞典

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まっこう/抹香

香木など香の原料を細かく刻んだものや、粉末状にした香を総称していう。十種供具の一つ。沈香・白檀あるいは丁字などの原木を細かく刻んだものをはじめ、しきみの葉や樹皮を乾燥し粉末状にしたもの、またそれに数種の香料を混合したものなどがある。仏前などで塗香ずこう焼香に多用される。主に身体に塗って使うパウダー状のものを塗香、焚くものを焼香・薫香という。焚くものには、抹香のほかには丸香がんこう線香ねり香などがある。丸香は護摩を修する際に用い、練香は室内で焚く。『法華経分別功徳品には、「華香末香を散じ」(正蔵九・四六上)とあり、古来インドにおいては抹香を室内で焚くのではなく仏像や塚に散布したという。


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【執筆者:福西賢雄】