宝池観
提供: 新纂浄土宗大辞典
ほうちかん/宝池観
『観経』において、極楽世界を目の当たりにするために順次に説かれる観法のうちの第五観。極楽国土の池が八種の功徳を具えた水を湛え、一々の池の水は七宝から成り、しかもそれは如意珠王という宝玉から湧き出た柔らかなもので、池から溢れて七宝の色の一四の流れとなって金剛の砂を敷いた黄金の渠を通り、その流れには直径一二由旬もの七宝の蓮華が六〇億もあり、その間や宝樹を伝う水の音が仏の教えを演説し、如意珠王から放たれた光明が百宝色の鳥となって、その鳴き声が念仏・念法・念僧の教えを讃ずる様を観想する。
【参考】浄土宗総合研究所編『現代語訳 浄土三部経』(浄土宗、二〇一一)
【参照項目】➡十六観
【執筆者:袖山榮輝】